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オールド活版印刷機でレタープレス、箔押し、エンボス、デボス、バーコ(盛上げ)、小口染めの印刷・加工をしている大阪の活版印刷所【なに活】です。
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2010年12月10日金曜日

活字のふるさとを訪ねて(3)

モトヤさんの活字資料館には、まだまだ見どころがあります。

【閲覧可能な資料】
書体見本や技術資料など、大正~昭和にかけての貴重な資料を閲覧することができます。
インキローラーの広告に載っている、膠やゴム製との性能比較が興味深いです。
その昔、猛暑の時期には膠でできたローラーは溶けてしまい、仕事にならなかったと聞いていたのですが、それを裏付ける資料に出会えて感激です。
ビニール・ローラーとありますが、どの様な物だったのでしょうか。ウレタンローラーのことかな?




【書体見本】
大正から昭和初期の貴重な資料が読めるのも紙ならではかもしれません。
それを手にとって読むことができる幸せ。
細心の注意をもってページをめくります。
時間を忘れて怒られます。。。






【ユニークな花形(装飾)活字】
想像以上に豊富なデザインがあります。
日本独特のものと思われるモチーフもありますね。



 
【フートプレス印刷機の広告】
手フートには数種類のバリエーションがあったようで、他のページにもいくつか掲載がありました。
1日に7,000枚~8,000枚刷れると書いてあります。
これは約3秒に1枚のペースで、1時間に1,000枚といったところでしょうか。
給紙-印刷-排紙を全て人の手で行なう印刷機ですから相当ハイペースに思います。
熟練した職人さんたちにとっては当たり前のことだったのかもしれませんが、インキの補充なども必要ですし、食事や休憩もとるでしょうから、理屈通りにはいかないでしょうね。
もっとも、手フートで印刷できるのは約B5サイズ(美濃判半裁)までなので、主に小ロットの名刺やカード類で活躍したのでしょう。
重さは約57㎏(凡拾五貫目)だそうで、なに活の手フートを持ち上げた時の感じからしてほぼ想像の通りでした。
金額は四拾三圓と書いてあります。企業物価指数と消費者物価指数から推定すると、現在のお金で約3万円~8万円という感じだと思います。
もっと高価なものかと想像していました。



【活字の高低差に関する技術資料】
活字の高さは地方ごとに若干異なっていたそうですが、同じ鋳造所の製品でもばらつきがあったそうです。
この資料は活字の高低差がテーマ。今回一番気になったのはこの資料です。
ウチが電子出版に進出することがあれば、最初のコンテンツにしたいですね。(結構本気)


つづく

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