【Ask about our custom printing】
オールド活版印刷機でレタープレス、箔押し、エンボス、デボス、バーコ(盛上げ)、小口染めの印刷・加工をしている大阪の活版印刷所【なに活】です。
名刺、招待状、ステーショナリー、年賀状のカスタムプリンティング承ります。 ワークショップや、活版印刷機の時間貸しもしています。

大阪府公安委員会 第62113R030016号 株式会社大同印刷所

 なにわ活版印刷所 ホームページ
 https://www.nanikatsu.jp/

   
 活版印刷ワークショップ in 大阪
 レギュラーワークショップは当面お休みします。
 
   
  Prismショップ  レタープレスと紙雑貨
   
  なにわ活字店 欧文活字と装飾活字の販売*
   
  なにわレタープレス製版所  樹脂版の製版サービス

2011年8月26日金曜日

ローラー・セッティング・ゲージ活用のヒント

インキローラーと版胴との間隔(ローラーの高さ)は、レタープレスにとってとても大切なポイントであるのはご存知の通りです。
高すぎれば版にインキが供給できませんし、低すぎれば非画線部(インキが付いてはいけない部分)を汚してしまいます。
そんな大切なポイントですから入念に調整するのですが、温度や湿度によってローラーの径が変わるためでしょうか、季節の変わり目には再調整が必要になることがあります。
また、活字の高さは生産国や鋳造所によって異なりますから、これらを使い分ける時にもローラー高の調整が必要になることがあります。
ローラー・セッティング・ゲージによってローラー高の数値管理が可能になりますので、ベストセッティングを記録しておくことにより維持管理がずっとシンプルで楽になります。
すなわち、調子を崩した際に、何が原因かを掴みやすくなるのです。
これもいわゆる「見える化」の1つと言えますね。
これまでにも何度かブログに書きましたが、今回は使い方のちょっとしたコツを公開します。

(参考ブログ)
手フートの飼い方⑥ インキローラーの調整
手フートの飼い方⑦ トラブル診断
http://kappan.did.co.jp/2011/04/blog-post_11.html

【ローラー・セッティング・ゲージの使い方】

手フートを例にして説明します。
はじめにローラーコロとローラーレールを掃除して、異物や汚れを取っておいてください。

①チェースを外します。

②インキディスクにインキをのせ、ローラーにのばします。

版胴の上下左右4箇所を測定します。
ローラーが2本ありますから8回測定することになりますが、
ローラーとコロに問題が無い事が明確な場合は1本のみで良いでしょう。

③最初の測定位置にローラーを移動させます。
 誤差が少なくなるよう、毎回同じ箇所を測定するようにします。
 
④ローラー・セッティング・ゲージを版胴とローラー間に差し込みます。(図参照)
 ゲージにインキの帯が着きます。通過させるローラーは1本のみです。
⑤測定するローラーを過ぎたらゲージの棒をひねって回転させ、インキの帯がどこにも
 触れないように注意しながら引き抜きます。
 下のローラーを測定する時はこの方法で上のローラーをやり過ごします。
⑥ゲージに付着したインキの幅を測定します。
 これでローラー高を相対的に数値化できます。
 インキの帯が細い = ローラー高が高い
 インキの帯が太い = ローラー高が低い
 となる訳です。
 コンパスやディバイダを利用すると測定しやすいです。
 同じ場所を2~3回測定してバラツキが大きいときは、ローラー、コロ、レール、版胴の
 何れかに問題があります。
 版胴の上下左右を測定してバラツキがないかを確認します。
 
⑦試し刷りもしながら最適なローラー高を記録しておきます。
 版の種類(高さ)にもよりますが、2~3mmの間に最適値があるはずです。

プライベート・プリンターさん限定になりますが、ローラー・セッティング・ゲージの販売も行なっています。
活字高0.918インチ仕様 3,000円/個(税別)

活版グッズfor Private Letterpress
ご購入はこちらから

なお、余談ですが、ほとんどの手フートは、ローラー高の調整機構がありません。
(ADANAのようにローラーコロで高低の使い分けができるものもあります)
高くする場合はローラーレールにテープ等を貼ることで調整できますが、レールの高さより低くすることはできません。
その場合は活字やメタルベースと版胴の間に薄紙を入れるしかありません。
調整しきれない場合はローラーの巻き替えを検討する方が良いかもしれません。
(ローラーは消耗品です)

2011年8月7日日曜日

変わったフォント?

今さらですが、5月のNY出張の時の写真を整理しています。
未公開のものから少しご紹介します。
まずは到着初日から。
こちらはメトロポリタンミュージアム。
今回の旅の目的はナショナルステーショナリショーの視察、レタープレス事情の視察と仕入れでしたので、観光らしい観光はできませんでしたが、20年前にも訪れたメトロポリタンミュージアムにはどうしても行きたかったのです。
幸いにして到着日は金曜日で21時まで開館しています。
ホテルには19時前に到着しましたので、荷物を置いてすぐに出掛けました。
企画展はGUITAR HEROESで、John D'Angelico, James D'Aquisto, John Monteleoneという3人のルシアー(弦楽器製作家)のアーチトップギターやマンドリンなどが展示されていました。
http://blog.metmuseum.org/guitarheroes/
常設展は撮影OKとのことでしたので遠慮なく撮らせて頂きましたが、私的利用に限るというお約束がありますから公開は控えます。
特に印象に残ったのは15世紀の羊皮紙の美しい写本です。
Spanish Translation of Saint Augustine's "City of God"
http://www.metmuseum.org/works_of_art/collection_database/medieval_art/spanish_translation_of_saint_augustine_s_city_of_god_cano_de_aranda_toledo/objectview.aspx?collID=17&OID=170009813

あっという間に閉館時間になりました。
一人旅の気楽さからブラブラ散歩がてら歩いて帰ります。
かわいいパトカーを見つけました。
昔ながらのフルサイズセダンのパトカーやタクシーもまだ多く見掛けますが、アメ車=デカイというのは過去のお話になりつつあるようです。
通りの反対側に変わったフォントのポスターを見つけたので近寄ってみます。
フォントと思ったのは子どもたちでした。
このあと陽気なイタリアンのお店で食事。
何かと声を掛けてくれるので、一人きりの食事でも寂しくありませんでした。
いよいよ翌日からレタープレス見聞の修行です。
気が向けば2日目以降のことも書きます。

2011年8月5日金曜日

夏のユルWSレポート

7/27wedに開催したゆるWSの模様です。
大阪の宴会らしく?たこ焼きと焼きそばでスタートです。
私物の業務用のたこ焼き器を持ち込み、レシピにもこだわりました。
印刷の四方式(凸凹平孔)の話題はもちろん、何故か線路の話題で盛り上がります。
クリエイティブ関係者の集まりらしく、著作権や特許についての情報交換もありました。
真面目な話、不真面目な話、オフレコ話で盛り上がります。
誰ですか、私の噂話で盛り上がっているのは(笑)。
お腹が落ち着いたら印刷実験タイム!
まずは手フートと箔押し機で12星座のメッセージカードづくり!
金銀以外にも様々な顔料箔がありますので、赤のリクエストにお応えしてチェーンジ!
素敵なレッドブルになりました。
手フートが6台ありますから、みなさんいろんな実験にチャレンジです。
木口木版+手フート。普通に刷れました。
雁皮紙をバレンで手摺り

なに活定番のレインボー印刷
リノカット+金粉刷り
カリグラフィー+リノカット
カリグラフィー+紙版
カリグラフィー+ウレタンフォーム
刷り上がったカリグラフィー作品は
i-kana カリグラファー 清水裕子さまのブログ
http://ikana.exblog.jp/14224649/
に掲載されていますので、ぜひご覧ください。

全面膜面の製版フィルムを引っ掻いたり削ったりという手法で直接描画し、樹脂版に製版しました。

時間がなくなり、刷りは次回のお楽しみになりました。
以前に印刷実験した内容は
i-kana カリグラファー 清水裕子さまのブログ
http://ikana.exblog.jp/14142909/
に掲載されています。
  
その他にも楽しく体験できるメニューがいっぱいです。
活字ホルダーでペッタンコ
木活字の組版
ダイカットマシンでパッケージやジグソーパズルづくり
ガリガリ ガリ版
タイプ原紙にタイプして謄写輪転機
手漉き紙体験
ミニチュアプレス機
次ぎはIさんがミニチュアプレスで銅版画にチャレンジするそうです。
プチプチやタコ糸を使ったコラグラフ版もおもしろそうです。

次回のユルWS、オープンスタジオをお楽しみに!


2011年8月1日月曜日

アンケートのご協力ありがとうございました

アメリカのレタープレスで定番の100%コットン紙LETTRAとSAVOYについて、みなさんにアンケートをお願いしておりましたが、7月末で締め切りとさせていただきました。
その結果は、

●どんな紙?…28人

●使ってみたい…27人

●興味なし…0人

となりました。

この結果は先日ご来社頂いた紙流通の方にもフィードバックしておきます。
何らかの進展がありましたら、ご報告いたします。

【アンケートにご協力頂いた方へ】
ご協力いただいた御礼として、ご希望の方にLettraのサンプルを差し上げます。
(先着10名まで)
こちらからお申込みください。
当選発表は発送をもってかえさせていただきます。
http://kappan.did.co.jp/p/blog-page_6511.html
※アンケートにご協力頂いた方限定です。

【LETTRAとSAVOYについて】
(参考情報)
印刷実験【Crane Lettra、クッション紙、特Aクッションの刷り比べ】 http://kappan.did.co.jp/2010/10/crane-lettra.html

(外部リンク)
NEENAH PAPER [CRANE LETTRA]
http://www.neenahpaper.com/FinePaper/CRANEPapers/CRANESLETTRAPapers

Reich Paper [SAVOY]
http://www.reichpaper.com/savoy.html


【アンケートの趣旨】
アメリカのレタープレスで定番の100%コットン紙LETTRAとSAVOY。
似た風合いの紙はありますが、刷ればあきらかに別モノです。
国内には正規輸入されていませんので、現状は個人輸入するしかありません。
そんな事をtwitterでつぶやいたところ、紙流通の若手が話を聞きに来てくれました。
課題はあるものの前向きに検討したいと。
彼らを応援したくて投票コーナーをつくりました。
1プリンターの個人輸入では限界があります。
みんなの声で実現させませんか?

なに活ムービー

人気の投稿

Translate