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オールド活版印刷機でレタープレス、箔押し、エンボス、デボス、バーコ(盛上げ)、小口染めの印刷・加工をしている大阪の活版印刷所【なに活】です。
名刺、招待状、ステーショナリー、年賀状のカスタムプリンティング承ります。 ワークショップや、活版印刷機の時間貸しもしています。

大阪府公安委員会 第62113R030016号 株式会社大同印刷所

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2012年1月30日月曜日

白インキと二度刷り & 金属版と樹脂版

フリッター グレーに白ベタ + スミ文字の案件を先日納品させていただきました。
レースをモチーフにしたデザインが、フリッターの紙色と風合いにとてもマッチしています。

(デザイン・制作:risa sato 様) more photo>>>
用紙:フリッター グレー<220>、刷色:Opaque White×2(樹脂版)Black(亜鉛版)

お打ち合わせでは、なに活から2点ご提案をさせていただきました。
最初のご提案は白ベタの二度刷り。
凸版(レタープレス)ではオフセットよりインキを盛ることができますが、それでも紙の色を完全に隠ぺいする事は難しく、紙色の影響を受けてしまいます。
また、限度を超えてインキを盛れば、裏汚れなどのトラブルを引き起こしてしまいます。
一般的にインキの膜厚は、

平版(オフ) < 凸版(レタープレス) < 凹版(グラビア) < 孔版(シルク)

とされています。
下地の隠ぺい力を最も重視したい場合は、他の印刷方式や箔押しを含めて検討する方が良いでしょう。

下の画像は一度刷り(左)と二度刷り(右)の比較です。
裏汚れを警戒しながら結構インキを盛りましたが、一度刷りは下地の影響を大きく受けています。




二つ目のご提案は、樹脂版と金属版の併用です。
フリッターは不規則な凹凸のある風合いのある紙ですので、白ベタはかすれないよう柔らかい樹脂版を、スミ文字は印圧を重視して金属版を選びました。
もっと印圧を掛けることもできますが、文字が滲んで潰れたり、裏面に影響が出ないよう加減して調整しています。
印圧についての想いは長くなるので、後日あらためて書きたいと思います。
樹脂版のことは以前にも書きましたが、硬いタイプから柔らかいタイプまで何種類ものバリエーションがあります。
なに活では文字とアミがシャープに出るタイプを標準として、3種の樹脂版を使い分けています。
柔らかい紙(厚めのコットンペーパーなど)、版の面積が小さい、線画のみのデザインなど、条件によっては硬い樹脂版でも十分凹む場合がありますし、金属版より安価です。
どちらが良い悪いではなく、適材適所の使い分けが肝心と考えています。
仕様についてお悩みの方はお気軽にご相談くださいね。
Happy Printing!

2012年1月28日土曜日

【For SALE】小さな手フート飼いませんか?

(USED)KELSEY 3×5 Letterpress printing press with New Roller & Metal Base
¥88,000-
アメリカ製の小さな活版印刷機KELSEY 3×5のレストアが完了しました。
チェースのサイズは内寸で3×5インチ(約76×127mm)です。
名刺にちょうど良いサイズです。
写真にはありませんが、メタルベース(59×118mm)もお付けしますので、樹脂版や金属版もOKです。
ローラーは新調してあります。
活字はつきませんので、お好きな方はお好みの書体を収集してください。
今ならバレンタインデーのメッセージカードづくりにぴったりかも?

お問い合わせはこちらへどうぞ

※日本製の手フートはただいまレストア中です。

2012年1月16日月曜日

凹み重視の用紙選びのヒント

強印圧による凹みを出したい時は、用紙選びに注意が必要です。
用紙の厚みは0.4mm以上が望ましいのですが、同じ厚みでも銘柄によって凹み方に違いが出ます。
フワフワした腰の無い紙とか硬い紙は、思ったように凹みが出ないことがあります。
そういう銘柄に過剰な印圧を加えてみても、線画の周囲が歪んで醜く盛り上がったり、裏面に影響が出たりするだけだったりします。

そこで誰にでも簡単に凹み易い紙を見つける方法をご紹介します。
それは…、机などに直接紙を置き、爪を立てて押す。
これだけです。
複数の銘柄を比較するときは、力加減をできるだけ一定にするのがポイントです。
凹み具合に関する要素は他にも版の面積、デザイン(ベタor線画)、印刷機の種類(プラテンorシリンダー)がありますので参考程度の情報にはなりますが、だいたいの傾向はつかめると思います。
左から、気泡紙U、ディープマット、クレーンレトラです。
コットン100%のクレーンレトラは、アメリカで定番の銘柄だけに良く凹みます。
ディープマットも良い感じです。
気泡紙Uはあまり凹みませんでした。

2012年1月6日金曜日

謹んで新春のご挨拶を申し上げます

当社は、そもそも活版印刷業として祖父が昭和12年に創業した印刷所でありました。
その後、設備の近代化の流れにより昭和50年代にオフセット印刷への完全移行を果たし、それを機に活字や活版印刷機など設備一式を処分したため、当社の活版印刷のノウハウは継承されることなく途絶えてしまいました。
祖父自慢のハイデルのシリンダープレスが、当時小学生だった私の記憶だけに残ることになったのです。
それは土間を掘り下げて設置された、黒光りする大きな印刷機でした。

2007年11月に手フートを入手したことで「活版部(仮)」としてプロジェクトはスタートし、準備期間を経て2010年9月に「なに活」として本格的に活動を始めました。
0からの再スタートにあたって本当にたくさんの方々のお力添えをいただきました事、あらためて感謝申し上げます。

なに活は印刷のみならず、樹脂版の製版から、箔押し・エンボス・デボス・バーコ(盛上げ)・小口染めなど、加工まで一貫して手掛けるレタープレス・スタジオとして2012年も研鑽を重ねて参る所存です。
皆さまの知恵袋として、心に残るペーパーアイテムづくりのお役に立てれば幸いです。
本年も引き続き何卒よろしくお願い申し上げます。

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