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オールド活版印刷機でレタープレス、箔押し、エンボス、デボス、バーコ(盛上げ)、小口染めの印刷・加工をしている大阪の活版印刷所【なに活】です。
名刺、招待状、ステーショナリー、年賀状のカスタムプリンティング承ります。 ワークショップや、活版印刷機の時間貸しもしています。

 なにわ活版印刷所 ホームページ
 http://www.nanikatsu.jp/

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 活版ワークショップ in 大阪
 次回は2017年6月24日(土)開催です。参加者募集中です。
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 Prismショップ  レタープレスと紙雑貨
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 なにわ活字店 欧文活字と装飾活字の販売
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 なにわレタープレス製版所
 樹脂版の製版サービス
 

2014年2月28日金曜日

金・銀・メタリックカラーと用紙選び

用紙の種類によってインキの発色が随分異なることは、これまでにもブログに書いてきましたが、金や銀をはじめとするメタリックカラーは特に注意が必要なインキと言えます。
下の画像は、(左)がヴァンヌーボVGスノーホワイト、(右)がクレーンレトラ スノーホワイトです。その他の印刷条件は同じです。
金属的な光沢感が全く違うのがお判りいただけると思います。
光沢感は用紙の平滑度に関係しているので、活版で良く使われる風合いのある紙では光沢感が失われることが多いのです。
ヴァンヌーボVGは、白紙部分の光沢はないのですが、インキが載った部分には光沢が出る傾向(ダル系)の紙なので、金属的な艶が良く出ていますね。

金属的な光沢感には、もう1つ大切なポイントがあります。
それはインキの特性です。
金、銀インキに青口、赤口という色の種類があるのはご存じの方も多いと思いますが、他にも印刷・後加工適性によって多くのバリエーションがあります。
なに活が使っているインキメーカーさんでは、4種の銘柄を一般品として製造されています。(青口、赤口があるので合計8種類)
銘柄によって光輝性や濃度感、艶に差がありますので、インキの選択も大切なポイントです。
なに活のインキは、最も光輝性と濃度感に優れる極上タイプを使用していますが、それでも用紙によってガラリと印象が変わるのは前述の通りです。

余談ですが、なに活が一般色で主に使っている樹脂型インキ(ラバーベース)はインキ光沢が出ません。マット系の用紙では判りませんが、グロス系やダル系の用紙でインキ光沢を必要とする場合は一般的にオイルベースのインキを用います。
通常、インキ銘柄の選択はお任せいただいていますので、ここまでお話しする機会はあまりありませんが、こだわりたい方はぜひご相談ください。
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グロス系… 白紙面の光沢、印刷面のインキ光沢ともにある紙
ダル系… ソフトで落ちついた白紙面に対比して、鮮やかなインキ光沢がある紙
マット系… 白紙面、印刷面ともに光沢を抑えた紙

*白紙面の光沢インキ光沢
グロス系
ダル系×
マット系××

※記号は特性を示すもので、優劣を表すものではありません。

2014年2月23日日曜日

活版ワークショップレポート

2月22日(土)に開催したワークショップのレポートです。
オリエンテーションの後、まずは手フートの使い方の説明です。
レギュラークラスと既成デザインクラスでは樹脂版を使います。
製版体験は、洗い出しが終わった瞬間に毎回歓声が上がる人気のメニューです。
版のセットができたら、次にインキを選びます。
業務で使っている油性インキの他、水性インキもご用意しています。
多くの特色をご用意していますが、お好みの色を調色することもできます。
PANTONEのカラーチャートにレシピが載っていますので、初めての方でも気軽に特色練りを体験できます。
手フートはお一人に1台の割り当てですので、色替えや多色刷りも思う存分楽しめます。
樹脂版は、切り分けて多色刷りというバリエーションを楽しむことができます。
印刷を進めていくと、インキ量の他、紙の種類や印圧でも発色が変わることに皆さん驚かれます。
知識としてご存じの方でも、いざ自分で体験されると予想以上で驚いたという方が多いです。
印刷直後と乾燥後でも変化がありますので、色にこだわるときは乾燥後まで気が抜けません。
手フートの操作自体は大変シンプルですが、その奥深さにはまってしまう方も多く、今回もリピーターの方が参加されていました。
そして、ついにマイ・プレスの入手を決意されたそうです!!!
一通り刷ってみたあとは、応用編にチャレンジするのも楽しいです。
複数のインキでグラデーションを刷るレインボー印刷は、難しく考えないで試してみるのがおすすめです。
気の向くまま刷ってみる方が、お気に入りのものを刷れることが多い気がします。
多くは刷れませんが、手フートは他の印刷機とは異なる独特のグラデーションができるのが魅力です。
下のパターンの結果は最後の画像にて。
バーコ(盛り上げ)印刷や、(既成の版になりますが)箔押し、エンボス、角丸などの特殊加工も体験できます。
ムラやカスレを、そのプリントの個性として受け入れたいという方もおられれば、そうでない方もおられます。
個人で楽しむレタープレスは、商業印刷でいう標準印刷に従う必要はありません。
ご自身にとっての理想の印刷を追及してみてください。
判らないことや、アドバイスを求めたいときは、ナビゲーターの私たちにお任せください!
心に残るペーパーアイテムづくりを全力で応援させていただきます。
Happy Printing!!!
※次回3月22日(土)は満席です。
4月の開催日が決まり次第、参加者の募集を開始します。

2014年2月16日日曜日

空押し(デボス)と凹みの演出テクニック


空押し(デボス)は、金属版や樹脂版などの凸版で用紙を凹ませる加工です。
インキを着けずに刷る活版印刷という感覚なので、取り組みやすい加工であるものの、実は意外と奥が深い加工です。
空押しの魅力を十分に引き出すためにお伝えしたいことをまとめてみました。

エンボス加工との違い
凹の型(雌型)と凸の型(雄型)で用紙に圧を加え、浮き出しとなるのがエンボスです。
紙に立体的な加工を施すという点では空押しに似てるとも言えますが、全く別の加工としてその違いを認識しておく必要があります。
(上)雌型 (下)雄型

エンボスは紙の断面が凹凸状になりますから、浮き出した面の裏面は当然凹んでいます。
よって、裏面の絵柄との兼ね合いに注意する必要があります。
また、厚い紙に細い線や文字の組み合わせの場合、浮き出しの量が不十分になることがあり、この点にも注意が必要です。
エンボスについてご興味のある方はこちらの記事もどうぞ。

【印刷実験】エンボス加工あれこれ
http://kappan.did.co.jp/2013/03/blog-post_14.html

一方、基本的に空押し(デボス)の裏面は平らです。
(後述しますが、制作意図によりあえて凸にするケースもあります)
しかし、用紙の種類や圧の掛け方などによって僅かに跡がつくことがありますので、裏面のデザインへの影響も含め、十分な打ち合わせが必要です。

用紙の種類
薄い紙は凹みが浅くなりますので空押しにはあまり用いません。
厚紙が使えない用途の場合は、エンボスの方が良いかもしれません。
通常は凹みが目立ちやすい紙厚0.4mm以上をおすすめしていますが、薄めの紙で凹みを目立たせるために胴張りを柔らかく仕上げる方法があります。
柔らかい胴張りが凹版の役割りをして裏面が凸状になりますが、エンボスとは異なり、凸部のエッジがボケてしまいます。
出来損ないのエンボスのような印象を与える可能性もあり、この場合はしっかり用途を選ぶ必要があります。

紙厚0.4mm以上となると、嵩高の紙で<180>からになりますが、下の画像にある通り、紙厚は同じ連量(坪量)でも銘柄によって大きく異なります。
特殊紙の場合、紙厚の判断は連量(坪量)ではなく、見本帳などで現物を確かめるのが基本です。
(お手元に現物が無い場合はお問い合わせください)

連量(坪量)と紙厚の関係から、紙の硬さの傾向も見えてきます。
すなわち、同じ厚さの紙でも、軽ければふんわりした嵩高の紙、重ければ締った硬い紙と言えます。

(竹尾さんのwebより引用させていただきました。http://www.takeo.co.jp/site/paper/weight/ 

紙の表面にテクスチャのあるものは、空押し部分が平滑になることで凹みが強調されますが、硬い紙はその効果が期待できない場合もあります。
なお、凹み具合は用紙の硬さや腰などや、デザイン(版の面積や混み具合)、印刷機の種類(プラテンorシリンダー)にも大きく影響を受けます。

用紙の色
白以外の用紙では凹みが目立ちにくくなりますが、下の画像の(上)のように濃色でも視認性が良い場合もあります。
空押し部分に圧による光沢が出て、マット調の白紙部分とのコントラストが出ると、濃色の紙でも空押しの存在感がでます。
一方、逆の理由で(下)のようにほとんど目立たない場合もあります。
紙色の濃淡以外にも注意が必要で、視認性が心配なときは本紙校正が安心です。

凹みの強調と演出テクニック
絵柄の内容や用紙の種類によっては、空押し部分の視認性が不足していると感じる場合があるかもしれません。
特に、文字や細い線の場合や、空押しを主役とする場合に、もう少し目立たせたいという事があります。
そんな時に使う凹みの強調と演出方法をご紹介します。
空押しとはちょっと違った効果を使いたいという時にも応用できます。
デザインのコンセプトによって、最適な加工方法をご検討ください。

熱空押し
熱空押しと言えば、パチカ、OKムーンカラー、OKフロートなどで、加熱部の色を変化させる加工としてご存じの方も多いと思います。
なに活では、通常の空押しでも凹みを強調したい時に用いることがあります。
下の画像は、空押しと熱空押しの比較です。紙、版、印刷機など、他の条件は全く同じです。
画像では判りにくいですが、エッジの立ち方がシャープになり、空押し部の色が僅かに濃くなっています。













(左)空押し (右)熱空押し

メディウムや同色系インキによる印刷
空押しではなくなりますが、メディウムや紙の色と同色系のインキ(白い紙には白インキ)で刷ることによりコントラストがつき、視認性が高まります。
主にインキを薄めるのに使うメディウムは、僅かに黄みを帯びています。
黄みの加減は、インキの盛り量と用紙の種類により変わります。
(上)が空押しで、(下)がメディウムで刷ったものです。
メディウムに他のインキをほんの少し加えると、華やか雰囲気になります。
下の画像ではプロセスブルーを混ぜています。(上)と(下)は配合量の違いです。
下の例はメディウムにスミを僅かに混ぜています。
透かしのような雰囲気にもなります。
糸で縫った雰囲気を白インキで表現する予定でしたが、刷りだしたところ少し印象が弱い感じがしました。スミをほんの少し混ぜたテスト刷りをお客さまにご提案させていただき、スミ配合のインキに変更となりました。
スミを入れすぎると糸の雰囲気が出なくなってしまうので、配合のテストは念入りに行いました。
(上)は白+スミ少し、(下)が白のみの印刷です。

印刷実験とサンプルプレゼント
久しぶりに印刷実験をしました。
絵柄(飾り罫)と文字が、空押しでどのように再現されるかをご覧いただこうと、なに活のショップカードの版で実験です。
用紙はクッション紙の0.6で、空押し、メディウム、メディウム+スミの3種を試しました。
この紙はインキを良く吸って発色が鈍くなる傾向があり、空押しとメディウムの差はあまり出ませんでした。
空押しの場合、特に小さな文字の視認性は物足りないと感じました。

印刷実験【クッション紙と特Aクッション】
http://kappan.did.co.jp/2011/02/blog-post_24.html

(左)空押し (中)メディウム刷り (右)メディウム+スミ刷り


印刷実験で作成したサンプルをプレゼントします。 終了しました
空押しをご検討の際の参考資料としてお役立てください。 

※下記の応募フォームよりご応募ください。
※応募の締め切りは、2月28日(金)です。
※応募者が予定数を超えた場合は抽選になります。
※発送は3月初旬の予定です。
※当選者の発表は、発送をもってかえさせていただきます。


空押しのご相談・お見積りは
http://kappan.did.co.jp/p/blog-page_24.html



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