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2011年4月1日金曜日

手フートの飼い方⑥ インキローラーの調整

インキローラーの巻き替えが済んだら、インキローラーと版面(活字)の高さを調整します。
低すぎるとインキが付いてはいけない部分(非画線部)にも付いたり、スラー(※1)などのトラブルが起こりますし、高いとインキが版に付かないことになります。
このように非画線部にもインキが付くと、用紙を汚す原因になります。
※1 印刷された紙が版から離れる際、画線や網点部に尾やひげ状の汚れが生じる現象。
手フートにはローラーの高さの調整機構がありませんので、ローラーレールに薄紙やアルミテープなどを貼って高さを調整します。
なお、ローラーレールに何も貼っていないのに版にインキが付かないのは、
 (1)版(活字)の高さ
 (2)ローラーの太さ(直径)
 (3)ローラーコロの大きさ(直径)
の何れかに問題があるはずです。

なに活ではこのようなテープで調整しています。
まず最初に版の高さを決めます。
活字は生産国や鋳造所によって僅かに高さが異なりますし、メタルベースや樹脂凸版、金属凸版にも高さのバリエーションがあります。
また、版の固定に両面テープを使う場合はその厚みも加わります。

自分が主に使う版(活字または凸版)をチェースに固定します。
チェースを手フートにセットする前にインキの準備をします。
ローラーなどでインキディスクにインキを伸ばし、さらに印圧レバーを動かしてインキローラーにムラ無く馴染ませます。
次に版を固定したチェースを手フートにセットして印圧レバーを引きます。
このテストでは胴張りは無くて大丈夫です。(胴張り紙に印刷してしまう=「胴刷り」してしまうため)
非画線部にインキが着くようであれば、前述の通りローラーレールにテープなどを貼って高さを調整します。
さらに後のテスト印刷の段階で、刷り上がりも見ながら微調整していきます。

テープを貼る前に油分などの汚れを綺麗に拭き取ります。
気泡で浮いたりしないよう丁寧に貼ります。
版を綺麗に拭いて、再度印圧レバ-を引いてテストします。
非画線部にインキが付かなくなるまで繰り返します。
面倒がらずに少しずつ高さを上げていくのがポイントです。
高さの異なる版(活字)を使うときは、同じ要領で再調整します。

日本の活字の高さは、JIS規格によると23.45㎜です。
許容差は±0.03㎜(3~24ポイント)、±0.04㎜(26.25ポイント以上)
参考資料 JIS Z 8305-1962 活字の基準寸法
それより低い版(活字)を使う場合、ローラーレールに何も貼っていないのにインキが付かない時は、版(活字)と版胴の間に薄い紙などを入れて調整します。
(常にその低い版を使う場合は、ローラーを太く巻き替えるという選択肢もあります)

ローラーセッティングゲージという測定器具を使うと、ローラーと版の接触加減を「見える化」できます。
気温の変化や経年変化でゴムローラーの直径は変化しますので再調整が必要になるjことがありますが、ベストのセッティングを数値で把握しておくと早く確実に調整することができます。
このゲージの活用法は次回お話します。
なお、油性インキを使う場合、インキローラーの洗浄液は印刷用の資材をおすすめします。
それ以外の代用品はローラーを傷める可能性があります。

今日のひとこと
「良い印刷は良い調整から」

次回は「トラブル診断」です。

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