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オールド活版印刷機でレタープレス、箔押し、エンボス、デボス、小口染めの印刷・加工をしている大阪の活版印刷所【なに活】です。
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大阪府公安委員会 第62113R030016号 株式会社大同印刷所

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2017年12月15日金曜日

手フート★レスキュー隊

昭和20年代に購入した手フート(テキン)を復活させたいという印刷会社さんからヘルプコールがありました。
本体は残っているけどローラーが見当たらないので、芯付きのローラーを至急購入したいとのことでした。
お話しを詳しく伺うとフレームにNGIの鋳出しがあるということなので、昭和23年から製造されていた永井機械製作所の「NA-2型美濃半裁手フート印刷機」で間違いないようです。
1万5千台ほど生産された人気のプレスで、私のと同じ機種ということもあり、ちょうど巻き替えたばかりの在庫がありましたので早速発送の準備をしました。
輸送事故があってはいけませんので、ゴムがどこにも触れないように芯だけで支えるように固定してから外函に入れ、緩衝材を入れて発送の準備完了です。
















製造から70年近くになる手フートの復活・・・これぞ活版愛ですわ◎
テフウトくんも大喜び。















2016年3月11日金曜日

日本の活字は海外製の印刷機で刷れない???

先般、あるお客さまから「Vandercook(アメリカ製のプレス)は日本の活字には向かないと聞いたのですが、本当ですか?」とご質問いただきました。

???

Vandercookはアメリカで最も普及しているプルーフ・プレス(校正機)です。
シリンダー式ならではの圧の掛かり具合の良さと、原色刷り(活版のフルカラー印刷)の校正にも用いられていたことがその精度を物語ります。
基本的な消耗品は今でも入手可能で、アメリカのレタープレス・プリンターからの信頼の厚いプレスです。

次に活字の高さのこと。
アメリカは0.918インチが基準になっています。
約23.317mmですね。
日本の活字の高さが日本工業規格で23.45mmに規定されたのが昭和37年。
活字地金の配合にも違いがありますが、ここでは触れません。
アメリカ製のプレスに日本製の活字を使うと、コピー紙1枚分ほど圧が強く掛かることになります。
つまり、標準印圧で刷るには胴張り紙を1枚抜けば良いということになります。
厳密に言うと寸法精度の狂いや、ダブリやスラーなどといった印刷品質への心配があるのですが、現在のレタープレスへの要求水準からみればほぼ無視できるレベルだと思います。
こちらはVandercook SP-15に築地活字さんのセンチュリーオールド18ptで刷ったもの。
ローラーの高さ、ムラ取りやインキ量の調整もしていない最初の刷り出しでこれです。
















活字とプレスが一定の品質に保たれているという前提で、活字の高さをケアしなければならない事を除けば、どこの国で製造されたかということは関係ないと私は思います。

私のVandercook 219ABにはタイプ・ベッド(版盤)を上下させる機構が備わっています。
ABはadjustable bedの意味で、オプションとして設定されていたものです。
これにより、高さの異なる活字であってもローラーの高さ調整なしで対応が可能です。
















プレス本体のゲージを見ながら調整ホイールを回し、活字の高さに合わせます。
どこの国の活字であろうが、適正な圧に調整できます。
















活版全盛期に日本の商社がVandercookを正規輸入していたようですが、今、日本に何台残っているのでしょうか。
私が把握できているのは、東京に2台、大阪に3台のみです。
Vandercookに関する情報の少なさからくる誤解なんでしょうか。

2016年1月15日金曜日

Vandercook到着

昨年購入したグルンパ2号がようやく到着しました。
恐らく日本に1台と思われる大判対応のVandercookです。
219ABというモデルで、タイプベッド(版盤)の高さを調整できる機構が付いています。
これにより、木版やリノカット等のさまざま版種や、国毎に異なる活字の高さに対応しやすくなっています。
従来からあるSP-15との大きな違いはサイズで、219ABはA2ノビまで対応可能ですので、大判ポスターの印刷をお受けできるようになりました。
これからローラーの巻き替えなど各部の整備、調整を行いますので、春までにはデビューの予定です。
時間貸しも行う予定ですので、大判作品の制作をお考えの方はお楽しみに。
















こちらはお客さまのご依頼で一緒に輸入したナンバー4というモデルです。
SP-15のベースとなったモデルで、造りが頑丈になっていて、Vandercookの定番的なモデルとなります。
Vandercookをはじめ、国内では入手が困難な印刷機材の輸入販売も承っております。
機材探し、下見、梱包、輸送まで全てをサポートさせていただきますので、導入をお考えの方はご相談ください。

2015年10月28日水曜日

レタープレス修行の旅2015 その1

6州9都市を2週間で巡った修行の旅の記録です。
飛行機とレンタカーでアメリカを西から東へ移動し、レンタカーの総走行距離は2,300kmになりました。
DAY 1 : 10月2日(金)ロサンゼルス(カリフォルニア州)
Vandercookの買い付けをご依頼いただいたお客さまをアテンドさせていただきました。
アメリカで大変人気のある機種ですが、何せ50年ほど昔の印刷機ですのでコンディションをよく見極めることが大切です。
今回探したプレスは、Vandercookのなかでも定番的な人気のあるNo.4です。
















綺麗な外観を一目見て大切に使われてきたプレスだと想像がつきましたが、油断は大敵です。
慎重に各部のチェックと試し刷りを行い、コンディションの確認をさせていただきました。
結果は私が購入したいくらいの良い状態でしたので商談成立です。
















もう1台良いのがありましたので、私も購入することにしました。
今の機種より2倍大きいA2ノビが刷れるモデルです。
















Vandercookや足踏みのジョブプレスなど、日本では珍しいプレスや機材、活字などの輸入販売も行っておりますので、お探しの方はぜひご相談ください。
現地で築いたネットワークにより、売り情報の収集から、現地に出向いてコンディションの確認、運搬・梱包、輸入、メンテナンスまで一式をお任せいただけます。


DAY 2 : 10月3日(土)ロサンゼルス(カリフォルニア州)
LA Printers Fairへの出展も今年で4年目になり、毎年顔なじみの方が増えていくのが楽しみです。はじめての年はとにかくガチガチに緊張していましたが、昨年あたりからリラックスして楽しめるようになりました。
















10時のオープンと同時に多くの来場者で賑わいました。
ピザの紙箱に入れられて売られているアンティークの木活字は毎年人気で、開店後すぐに良いものから売れていきます。
















こちらがNANIKATSUのブース。
セールスパートナーは昨年に続いてSakiにお願いしました。
二年目で要領もよく理解してくれているので、安心してブースをお任せできます。
おかげで私も開店早々ブースを抜け出してピザ箱をゲットすることができました。
今年は2名の作家さんの作品を出品させていただき、好評でした。
















ミュージアムの館内のあちこちでデモンストレーションが行われています。
左の大きな木製のプレスは、グーテンベルグのレプリカです。
右端では活字を手作業で鋳込むデモンストレーションをしています。
















ライノタイプの実演も。希望の文字を鋳込んでくれます。
機械の展示だけではなく、技能の伝承を含めたワーキング・ミュージアムというコンセプトが素晴らしい。
ライノタイプとは
















今年は手漉き紙の体験コーナーが出来ていました。
湿紙をプレスしたあと、湿った紙を台紙に貼ってその場でお持ち帰りというスタイルには驚きました。
















販売用のプレスや機材が会場のあちこちに。
















手フートは$2,500あたりが最近の相場。
もう少しお値打ちになれば、じゃんじゃん輸入するのですが。


















DAY 3 : 10月4日(日)オースチン(テキサス州)
飛行機でオースチンに移動。
昨日までお客さまとSakiとの3人旅で賑やかだったのですが、今日から一人旅です。
全日程を通して観光スポットには縁がないため、空港のちょっとした演出にも旅気分が盛り上がります。
早朝に出発するも、時差とレンタカーの借り出し、スーパーへの買い出しなどで1日掛かり。
















オースチンのホールフーズ・マーケットに来ました。
ここが本店だけに売り場も広く品揃えも豊富で、惣菜やイートインのコーナーも充実していました。
2週間の旅の間、各地のオーガニック、ディスカウント、ローカル系などのスーパーに食料やビールを買い出しに出かけましたが、スーパーの売り場づくりには学ぶことも多かったです。
グリーティングカードの品揃えや、他の商品との関連付けを見て、カード文化の国を実感しました。

















つづく

2015年9月9日水曜日

DIYで木活字のレタープレス作品を制作できます

先日、イギリスに留学されていたお客さまから、現地と同じ環境で制作したいとのことでご相談をいただきました。
大判を刷ることのできる手動式の活版印刷機と、木活字を使って印刷できるスタジオを探しておられたということで、本日、時間貸しのご利用をいただきました。
ご経験者ということもあり、なに活の所有する最大サイズの40ライン木活字を使ってスムースに組み版を終えられました。
インテルやファニチャなどの込め物も全てパイカの単位で揃えているので、細部の調整も現地と同じ感覚でご利用いただけたかと思います。
印圧の調整やインキの硬さなど要所要所でサポートさせていただきながらテスト印刷をスタートし、レイアウトやインキ量の調整を済ませて、いざ本番。
特別に入手された手漉きの和紙に、くっきりとしたスミ文字が現れました。
手漉き紙のテクスチャとのバランスを考慮し、インキ量を調整しながらエディションを重ねられました。
刷り上がりにとてもご満足いただけたようで、サポートさせていただいた私もとても嬉しくなりました。


















木活字は小さな4ラインから最大40ラインまで取り揃えております。
ワークショップ、時間貸し、貸し切りと様々なスタイルで、初心者から経験者までスキルに合わせてご利用いただけますので、作品づくりに取り入れたい方はぜひご相談ください。
今年末を目途に、より大きなサイズが印刷可能なVandercookの導入を検討しておりますので、お楽しみに。

Vandercook SP-15
最大用紙サイズ 14-3/4×20″(374×508mm)咥えが約12mm必要です。
最大版サイズ 14×18″(355×457mm)※注
※活字と凸版で実用サイズが異なります。詳しくはお問合せください。
とても楽しい印刷方法はYoutubeをご参照ください。

2015年6月8日月曜日

For SALE

昨年まで稼働していイギリス製のCropperという大変珍しいプレス。
元は足踏み式だったのをモーター駆動に変更。
給紙、排紙は手になりますので、それなりの覚悟は必要です。
場所は名古屋。
飼いたい方は、なに活まで





2015年4月9日木曜日

新・活字ホルダーにおすすめの活字セット

築地活字さんの活字セットの販売を開始しました。
新・活字ホルダーのユーザー様向けに組んだセットですが、手フート・テキンで印刷することももちろん可能です。




































Prismショップでご購入いただけます。
http://goo.gl/WHGWGd

書体見本帳の印刷物をご希望の方はPrismショップにてお買い求めいただけます。























書体見本は築地活字さんのWebでも閲覧できます。
http://tsukiji-katsuji.com/SpecimenPagesWindow.html

The New Type Holder, Moderne2

A lead type foundry meets a metal artisan.
They make the new type holder, Moderne2.
NANIKATSU is an official distributor of it.
We can Ship to United States and many other countries.
If you are interested in it, please feel free to contact us.
www.typeholder.jp

2015年3月7日土曜日

手フートの飼い方 レストア編④

巻き替えを頼んでいたローラーが仕上がってきました。
ローラーコロの新調は予想外の出費でしたが、印刷品質を左右する大切な部品なので妥協できません。
















塗装の乾燥を待って組み立てました。
ようやく完成・・・のはずでしたが。
圧盤の位置が見るからに狂っていました。
これではまともに印刷できません。
ある印刷所の方からお聞きした昔話しですが、職人が工場を去る時、自分が担当した印刷機にちょっとした悪戯をすることがあったそうです。
壊してしまうような悪質なものではなく、調整で治るような細工を。
ちょっと理解できない行動ですが、本当は大好きな相手なのに意地悪をしちゃう子どもの頃の心境に似ているのかもしれません。
不揃いのローラーコロの件も含めて、前オーナーが仕掛けた謎々のように思えてきました。
















圧盤の後ろにある4か所のネジで調整します。
















チェースのコーナーに初号活字を組んで圧盤の天地左右のバランスを確認します。
















調整を終え、レストア完成です。
暖かくなったら車の荷台に載せて、どこか旅に出かけようと思います。
















以上、レストア編でした。


2015年2月22日日曜日

手フートの飼い方 レストア編③

オリジナルの塗装を剥離します。
剥離剤を塗ってしばし放置。
















ゴシゴシこすって、また剥離剤を塗ります。
これを何度か繰り返します。
















鋳物の地肌が出てきました。
















塗装の剥離が完了しました。


















塗装しない部分をマスキングします。
















いよいよ塗装開始です。まずは塗りにくい部分に色を乗せます。
















薄く塗装して乾燥、また塗装を繰り返して徐々に塗膜を厚くしていきます。
















細かなパーツは吊るして乾燥します。














角度を変えながら塗り残しがないよう塗り重ねます。
塗膜が厚くなってツヤが出てきました。
















塗装が完成しました。
















土台もリフレッシュ。
















入手時に欠品していたネジの手配を某社にお願いしていたのですが、現物を預けていたのに間違ったものが届きました。
再度問い合わせると、古い規格のものなので入手不可との回答。
そこで新・活字ホルダーでお世話になっている廣田さんにヘルプコールをしたところ、活字鋳造機など古い機械の修理のご経験から、旧JIS規格かイギリス規格のウィットねじではないかとのことでした。
ウィットネジであれば入手可能なので、ネジの規格を調べてみるようにとのアドバイスをいただきました。
早速ネジのピッチを測るゲージを購入して調べてみると、今でも入手が可能なウィットネジでしたので無事入手することができました。
















つづく

2015年2月9日月曜日

手フートの飼い方 レストア編②

塗り直しのため、分解しながらインキ汚れやサビを落としていきます。















最初にハンドルを外そうとしますが、軸に打たれたクサビがピクリとも動きません。
潤滑剤を吹いたり、ハンマーで衝撃を加えたり、バーナーで炙ったり、悪戦苦闘しました。
古い鋳物ですのでレバーを割ってしまう可能性があり、諦めようかと思った頃にスルリと抜くことができました。















あとは順調に外せました。組み立ての時迷わないように整理しながら進めます。















スクレーパーやワイヤーブラシで大まかに錆びを落とした後、錆び落としのケミカルに漬け置きします。















土台の無垢板の汚れも綺麗に。木目が見えるようになりました。















必要以上に分解すると、組み立てた後の調整が面倒になります。
ここまでバラせば塗装できますので、分解はここまでにします。















つづく

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