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オールド活版印刷機でレタープレス、箔押し、エンボス、デボス、バーコ(盛上げ)、小口染めの印刷・加工をしている大阪の活版印刷所【なに活】です。
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2014年8月9日土曜日

愛しの活版印刷機 ニックネーム編

ワニという名のプレス Gordon's Alligator press

先日のイベントで,印刷機のニックネームについての話題になったとき、アリゲーター(ワニ)という名のプレスをご紹介しました。
ニューヨークのプリンターだったGeorge P. Gordonが1851年に作ったゴードン・アリゲーター・プレスは、世界的に普及したフートプレス(Jobbing Platen Press)の原型にあたります。
インキ盤が回転する円盤ではなく、反った板のようになっていることもあり、なんとなくワニのように見えますね。
このプレスは動作が急なため、たくさんのプリンターたちが手に怪我をしたという曰くつきのプレスです。
数年のうちに次々と改良されたプレスが作られましたので、そんな怖いプレスは誰も使わなくなったのでしょう。
19世紀のプレスが珍しくないアメリカですが、現存するのは1台のみのようです。





















(http://letterpressprinting.com.au/page88.htmより引用)



偉人の名を持つプレス Gordon’s Franklin Job Press

アリゲーター・プレスの後、発明と商いの才に恵まれていたゴードンは、世界的に普及することになるフートプレス(Jobbing Platen Press)で成功を収めます。
ゴードンは自身のプレスに、アメリカの偉人ベンジャミン・フランクリンの名を与えました。
政治や科学など幅広い分野での偉業で知られるフランクリンですが、自作の墓碑銘に自らを「プリンター」と名乗るなど、印刷と深く関わった人でありました。
印刷に携わった者という以外に縁も所縁もない偉人の名前を冠した理由は、ゴードン曰く「夢に彼が出てきて、この印刷機のアイデアを教えてくれたから」だそうです。
実のところは、ゴードンに先駆けて革新的なプレスを発明したStephen P. Rugglesとの特許に関する確執がその背景にあったようです。
Rugglesは活版印刷機の進化に大きな功績のあった人ですが、時はゴードンに味方したかのようです。

















(http://letterpresscommons.com/press/gordon-franklin-oldstyle/より引用)


グーテンベルグのプレス Gutenberg Press

これはその名の通りグーテンベルグの手引き印刷機を復刻したプレスです。
15世紀半ばから圧盤や加圧装置に金属部品を用いるなど改良が加えられながらも木製プレスの時代が約350年も続いたことに驚きます。
製作者の名を冠したプレスは珍しくありませんが、やはりこのプレスは特別です。


















バッタという名のプレス Grasshopper Press

1880年ころのThe Prouty Country Newspaper Pressというプレス。
シリンダーを動かす棒状の部品がバッタの足に見えことから、ニックネームはGrasshopper(バッタ)。
大きなシリンダー(円圧)プレスですが、手動式です。



風車という名のプレス Heidelberg Windmill

このプレスは、用紙をつかむ2組のグリッパーという部品が回転します。
その様が風車の羽根のように見えることから、アメリカのレタープレスプリンターの間では風車(Windmill)という愛称で親しまれています。
正式名はティーゲル(Tiegel)ですが、この名を聞くことはまれです。
グリッパーのユニークな動きは、ブログの過去記事でも紹介しています。
http://kappan.did.co.jp/2010/09/windmill.html



揺り子という名のプレス Rocker

1909年から発売されたVandercook最初期のRocker(振り子)というプレスです。
岩をも砕く(Rock Crusher)というのがネーミングの由来という説も。


















またおもしろいプレスが見つかりましたらお知らせします

2014年8月5日火曜日

Prismショップよりおしらせ

テフウトくんの新作カードが増えました。
ありがとう、おめでとう、ごめんね・・・など、気持ちを伝えたい時に使っていただけるカードです。
絵本の1ページをイメージしたデザインにしました。












【Who's テフウトくん】
テフウトくんは、活版印刷機の手フートから誕生した5歳の男の子。紙が大好物。
印刷所のみんなが帰ったあと、仲間たちとのレタープレス・パーティーを楽しみにしています。



書き味にこだわったBlackwingの鉛筆に、ドイツの諺「Papier ist geduldig」を箔で名入れした「なに活」限定品です。
Papier ist geduldig(紙は辛抱強い)はドイツの諺で、紙にかかれていることがすべて本当だとは限らないという意味になります。












Blackwingの詳細はこちらをご参照ください。
http://www.ginzayoshida.co.jp/blackwing.htm


1ダースのお買い上げで名前や屋号のオリジナル名入れ承ります。
(ゴールド箔またはシルバー箔)












「Papier ist geduldig」の木軸製ボールペンもあります。












Prismショップの店頭またはWebでお買い求めいただけます。
詳しくはこちらをご覧ください。

Prism
http://letterpress.theshop.jp/

2014年8月4日月曜日

「活版とたこ焼きdeナイト」ご参加ありがとうございました

7月26日(土)に「活版とたこ焼きdeナイト」を開催しました。
14時のオープンからたくさんのお客さまにご来場いただきまして、ありがとうございました。

















(Photo by 河童堂さん)

今年は特殊紙のUVオフセット印刷を手掛けるUV×Designとコラボして、手フート(テキンとも言われる手動式の活版印刷機)でUVインキを使って特殊紙を刷る体験コーナーを設けました。




手フートの右に並んでいるのがUV硬化ユニットです。





また、オフセット印刷のしくみをご説明するために、PS版に手で水着けとインキングを行い、ミニチュアプレスで刷りを行うデモンストレーションも行いました。
活字組版、紙型、母型、LinotypeとLudlowのスラッグの展示のほか、特殊紙の量り売り、エンボスの体験などをお楽しみいただきました。

















(Photo by 河童堂さん)

新・活字ホルダーはモデルネとアンチックの両方をお試しいただきました。











鉛筆の箔押し機では、お好みの文字の名入れをお楽しみいただきました。


















木軸のボールペンにDIYで名入れです。
ちょっとしたコツがありますが、初めてでもこの通り。











見学と体験ができるオープンハウスは、私たちにとっても学びの場です。

















(Photo by 河童堂さん)


こちらはお二人でワイワイと木活字の組版を楽しんでおられました。













たこ焼きとライブ中継をテーマに即興でデザインされ、Vandercookで刷りを楽しまれていました。














Printed by Tetsuya Suzuki (±PLUS MINUS) & Toru Umehara (MixJam design office)


17時からのトークセッションでは、大阪、兵庫、京都、岐阜からレタープレスプリンターの方々をお迎えし、活版印刷にまつわるいろいろなお話しを伺いました。
トークの模様はインターネットでライブ配信を行い、トークの後半には東京での活版イベント会場との生中継も行いました。(02:01:38あたりから

Ustreamの録画はこちら
http://www.ustream.tv/recorded/50540140

00:03:08 トークセッション スタート
00:05:22 自己紹介
00:11:40 始めたきっかけ、活動の内容と作品紹介
00:25:30 (海外オークション経験談)
00:35:10 活字、樹脂版、金属版について
01:00:53 紙について
01:19:30 新品の活版印刷機 Salama-21A
01:25:16 珍しい卓上活版印刷機
01:29:05 印刷機のニックネームについて、テキン or テフート
01:42:05 情報収集の方法 
01:53:43 活版印刷ブーム
02:01:38 東京の活版イベント会場と生中継

Broadcast live streaming video on Ustream

ビール片手にたこ焼きをつまみながら、トークの第二部スタート。
活字を組むステッキをコレクションしている「文字る」さんのお宝を拝見しました。
http://www.ustream.tv/recorded/50544017
Broadcast live streaming video on Ustream

テフ-ト1円~オークションでは飼い主さんも決まり、その日のうちに引き取られていきました。
そんなこんなでお開きの時刻となりました。
たくさんのお客さまにご参加いただきましたこと、あらためて御礼申し上げます。
ご来場いただきました方、ネット上でご参加いただきました方、ありがとうございました。
行き届かぬ点も多々あったことと思いますが、どうぞお許しくださいませ。
次回は今年以上にお楽しみいただける会にしたいと思います。

ライブ配信や遠隔地の中継は初めての経験で心配もありましたが、無事配信できてよかったです。
この仕組みを使えば全国のレタープレスプリンターと繋げることも可能ですので、機会があれば挑戦してみたいと思います。
また、同じようなライブ配信をやりたい方がいらっしゃいましたらお役に立てることがあるかも知れません。お気軽にご相談ください。

P.S.
当日は写真を撮る余裕がなく、掲載の写真は河童堂さんにご提供いただきました。
ありがとうございます。
他にも写真を撮られた方で転載をお許しいただける方がおられましたらぜひお知らせください。

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