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オールド活版印刷機でレタープレス、箔押し、エンボス、デボス、バーコ(盛上げ)、小口染めの印刷・加工をしている大阪の活版印刷所【なに活】です。
名刺、招待状、ステーショナリー、年賀状のカスタムプリンティング承ります。 ワークショップや、活版印刷機の時間貸しもしています。

大阪府公安委員会 第62113R030016号 株式会社大同印刷所

 なにわ活版印刷所 ホームページ
 https://www.nanikatsu.jp/

   
 活版印刷ワークショップ in 大阪
 レギュラーワークショップは当面お休みします。
 
   
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  なにわ活字店 欧文活字と装飾活字の販売*
   
  なにわレタープレス製版所  樹脂版の製版サービス

2019年12月30日月曜日

年末年始の休業について

2019年12月28日(土)から2020年1月5日(日)まで年末年始の休業とさせていただきます。
1月6日(月)より通常業務を開始します。
本年も大変お世話になりまして有難うございました。
どうぞ良い新年をお迎えください。

2019年11月30日土曜日

活版レスキュー

9月のレスキュー案件です。
https://kappan-rescue.jp/archives/292
活字鋳造機や邦文モノタイプ(日本語自動鋳植機)をレスキューしてきました。

2019年11月21日木曜日

年賀状のご注文承り中です

年賀状印刷のご注文承っております。

https://nenga.did.co.jp/design/index_kappan.php

オリジナル年賀状印刷も承ります。
お客様が作成されたオリジナルデザインデータのご入稿で、
あなただけのオリジナル年賀状を印刷いたします。

年内納品は大変混み合っておりますので、ご用命はお早目にお願いいたします。

2019年10月7日月曜日

旅する活版印刷所 港まち神戸へ

10月5日(土)と6日(日)にフェリシモさんが開催された二日限定工房[ディープなアナログ印刷]で出張ワークショップを行いました。
https://bukatsu.felissimo.co.jp/2days_kobo.html?xid=p_nr_ot_191005_RELEASE
ディープなアナログ印刷というコンセプトに合わせて、今回初めての試みとして大きなグルンパ(Vandercook)を神戸まで運んできました。
12ラインの木活字を4種類持ってきました。3人同時に組版できるようにセッティング。
お好きな言葉を選んで活字を集めます。
多くの方に印刷していただくための工夫として、グルンパでは通常使わないチェースを用いて位置合わせの手間を省力化しました。
組版ができたらチェースをセットしてグルンパ!
カラフルな本文用紙を組み合わせて手製本で余白ノートを仕上げます。
活字から受けるインスピレーションをお楽しみいただけたようです。
小さなお子さまもたくさん参加してくださいました。
安全のため手を添えていますが、もう立派なプリンター。
手製本もばっちり。
鉛筆と色鉛筆の名入れは箔押し機で。
少しコツがあるのですが、みなさん直ぐにつかんでおられました。
物販コーナーも設置。会場周囲には大判ポスターも展示。
イベントが無事終了して撤収タイム。
重量物のグルンパの搬入出も自分たちで。
無事に大阪へ。次はどこへ旅に出ようか。



2019年9月8日日曜日

AtypIでデモンストレーションを行いました

9月4日〜7日に日本科学未来館で開催された「ATypI 2019 Tokyo」のうち、6日と7日に参加しました。
ATypIは、Association Typographique Internationaleが開催する年に一度のカンファレンスで、世界各地からタイポグラフィーに関心のある人々が集い、プレゼンテーションやワークショップが開催されるイベントです。
日本では初めての開催となった今回のテーマは「Rediscover‐変化と伝統の都市、東京でタイポグラフィを再発見しよう!」でした。
活版印刷を通じてどんな「再発見」ができるだろうかと興味を持ち、プログラムの募集に応募していたのですが、デモンストレーションプログラムとしての採用されることになりました。
参加者に体験していただく形式でも構わないとの事でしたので、組版と印刷の体験をしていただく内容で構成することにしました。

「金属活字を組版しよう!欧文を美しく見せるスペーシングを体験。」
Try metal type composing! Enjoy your spacing.
https://www.atypi.org/conferences/tokyo-2019/special-events-and-exhibitions
タイポグラフィに関心のある方たちのイベントなので、活版印刷は知っているよと見向きもされないのではという心配もありましたが、いざ始めてみると参加者が途切れることがなく、予定時間を延長することになりました。
使用活字Castellar48ポ。
お好きな言葉をお選び頂き、スペーシングを考えて組版し、印刷して頂きます。
予想以上に活版印刷は初めてという方がおられたのは意外でした。
レタープレスプリンターの方もおられましたが、思いついた言葉を組んで楽しんでおられました。
2枚刷っていただき、1枚は参加者に、もう1枚は展示したポスターの上に貼ってシェアさせていただきました。前の参加者の作品からイメージを膨らます方もおられました。
国際的なイベントだけあって、多くの海外の参加者にも参加していただきました。
たくさんの言葉が形になる瞬間に立ち会いましたが、最も印象に残ったのがこの方の言葉「PEACE」でした。
https://www.instagram.com/p/B2EMljJheg4/?igshid=rkpa9tgdl86b&fbclid=IwAR12b2Ay2N6ein97O0wgn3jv9VFx1woA3fm-hXeibPvxa1ve3w9JgEoGe0A
楽しかった二日間はあっという間でした。
https://www.instagram.com/p/B2EM6_dBM7N/?igshid=fyhth4k62tye&fbclid=IwAR2Wd79MEAmECfY5eyptKyMLhOL3_9qCSfWn2qqc1bs9bXtSPHml6cuTjyY

プレゼンテーションの模様はYouTubeにアップされていますので、デモンストレーションと重なって聴講できなかったものをじっくり視聴したいと思います。

ATypI 2019 Tokyo
https://www.youtube.com/playlist?list=PL0oMAzSh5W9qekqvcVFsSYaoO7U_5K6rR

2019年9月3日火曜日

紙漉き用ホーランダービーター到着

6月にオーダーしていたホーランダービーターが到着しました。
2014年に修行の旅に出かけたシカゴのCenter for Book & Paper Artsで見かけた可愛いビーターと同じモデルで、ずっときになっていたのをようやく購入。
https://kappan.did.co.jp/2014/10/2014_23.html
折りたたんで車に積めるので、旅先で紙漉きにも挑戦してみたいです。
モーターは別売なのでこれから手配します。
試験稼働はもう少し先になりそう。

2019年9月2日月曜日

活版TOKYO2019に出展しました

8月31日(土)、9月1日(日)に活版TOKYOに参加しました。
今年からブースを大きくして木活字や活版の道具などを増やしました。
お客さんのお好みや用途を伺いながら一緒に木活字を選ぶのは楽しかったです。
木活字を学び、使う者だからこそ知る製法の詳細、過去現在未来、組版のテクニックなども出来る限りお伝えするように努めました。
土地柄でしょうか例年よく売れる校了カードは今年も売り切れ。
活版TOKYOに間に合ったPIED TYPE3号は、クラシカルな書体を数多く輩出したタイプデザイナーであり、活字鋳造、印刷出版、教育と多方面で活躍したガウディを特集しました。今回の目玉はアンパサンドの研究論文の日本語訳です。
prismショップにて発売中!
盆休みに刷った木活字カレンダーも出品しました。
今年からかがり糸を和紙糸に変更しています。
prismショップにて発売中!
世界の活版展では海外からゲストたちが来日していて、懇親会で交流できたのも楽しかったです。


2019年6月1日土曜日

手漉き和紙と活版印刷ワークショップ

西宮市北部の名塩で手漉きをされている谷徳製紙所さんとのコラボで二部制のワークショップを開催しました。
雁皮の塵取りも体験。
お一人ずつ交代で封筒と一筆箋を漉きました。
乾燥のため、印刷のワークショップは後日としました。
お好みのデザインと刷り色で刷りを楽しまれました。
活版の経験者もあられましたが、自分で漉いた和紙に刷るのは特別な思いがするとのこと。愛着が湧いて、使うのがもったいないという声も(笑)。
製紙所の見学と手漉きの体験により、昔ながらの製法を継承する名塩紙の制作工程を学べる特別なワークショップとなりました。谷野さんありがとうございました。


2019年5月7日火曜日

フランスからのお客さま

旅行で来日されたフランスの方から、旅の思い出をもとに活版印刷の作品を制作したいとご連絡をいただきました。
制作物の内容をお打合せさせていただき、版は樹脂凸版を、用紙は和紙を用いることになりました。
印刷する前の週に、いつもお世話になっている名塩の谷徳製紙所さんへご案内させていただきました。
名塩紙の特長や製法を見学した後、お好みの用紙をお買い求めになられました。

翌週、お買い求めになった名塩紙と共に印刷しに来られました。
活版印刷は自国のフランスとアメリカで経験があるそうですが、樹脂凸版の製版とインキの調色は初めてとのこと。
製版は順調に進みましたが、調色は紙色との兼ね合いで目標の色に合わせるのに苦戦されていました。
グルンパ1号(Vandercook SP-15)で印刷しました。
凹みを強くしたいというリクエストがありましたので、胴張りを調整してセッティングを追い込みました。
思い通りの印刷ができてニッコリ良い笑顔ですね。
予定時間を2時間オーバーして5時間休憩無しでしたが、「疲れた?」って聞いたら「全然元気!」と余裕の笑顔。

デザイン2種、色替え(特色ピンク、グラデーション、ゴールド)、和紙とコットンペーパーの刷り比べなど存分にお楽しみいただけたようです。
旅から得たインスピレーションを刷り取るって、とても楽しそうです。
自分も次に修行の旅に出かける時には挑戦してみたいです。



2019年4月26日金曜日

GW期間の営業について

4/27(土)~5/6(月)まで社休日とさせていただきます。
期間中のお問合せ、ご注文、ワークショップのお申込みに対するご回答は5/7(火)以降の対応となりますので、ご了承の程お願いいたします。

2019年4月17日水曜日

凹みと引き換えに失うもの

なに活にご注文いただくお客さまの大半が凹みを希望されますので、印圧によって変わる印刷品質をご覧いただこうと印刷実験をしました。
印刷条件は印圧と胴張りの仕立て方以外は同じです。
用紙はクレーンレトラの0.5mm厚で、版は亜鉛版です。
左から順に印圧を強くしています。
(それぞれ胴張りの仕立てが異なります。)

下の画像の左は文字品質優先で若干の圧を掛けたもの、右は私が文字品質の限界と考えるところまで圧を加えたものです。
圧を掛けると色が濃くなりますので本来はインキ量の調整を行う必要がありますが、今回のテストでは同じインキ量のため右が濃くなっています。
また、文字が少し太くなっていますが、インキ量を抑えることで大半の方にとって違和感の無いレベルに収まるという判断でここまでが限界としました。
裏面はフラットのままで、凸にはならないように刷るのを基本としています。
実際にどの位まで圧を加えるかはお客さまのお好みやデザインの方向性をお伺いして決めていきます。
ある程度の紙厚がないと凹み代が出ませんので、凹みがご希望の場合は紙厚0.4mm以上をおすすめしています。

下の画像の左は上の物と同じです。
右は凹みを強調するために胴張りを柔らかく仕立ててさらに圧を加えています。
凹み感が良く出て目をひきますが、文字品質の劣化は私の感覚では許容範囲外です。
(画像だと判りにくいのですが。)

また、胴張りが柔らかいので版が食い込み、下の画像の右のように裏面に出っ張り(凸)が生じるのも本来は好ましくありません(許容される方もおられます)。
薄い紙で凹み感を出したい場合や、裏面が見えないブックカバー等に用いる場合がありますが、基本的には避けたい方法です。
裏面の凸を許容するかどうかは、いろんな考えがあって良いと思いますが、印刷人が「それが活版の良さだ」と言うのは明らかな過ちだと指摘しておきたいです。
(当然、エンボス加工とは別の話しです。念の為)
裏面が出っ張らないように刷る方法では、強圧を加えると紙のテクスチャが均されて跡のように見えることがあります。
非常に判りずらいと思いますが、下の画像の真ん中がその例です。

金属版の断面は富士山のようになだらかに傾斜しています。
ローラーの調整が行き届かず、この斜面にインキが着くとさらに印刷品質が悪くなります。
版の種類によってはバリが目立つものもあり、印刷に影響するものはルーペで見ながらビュランという彫刻刀で削りますが、バリが字面に近すぎると修正不可のこともあります。
Letterpress Platemaking, Pergamon Press Ltd., 1969より引用
あえてローラーの調整を少しだけ崩してみました。
一目瞭然、全くダメダメですね。
国産の亜鉛版が生産中止になって輸入品に切り替わってから、よりシビアなローラー調整が必要になったような気がします。

強圧でも美しい文字を印刷するために、シビアな印刷機の調整と、胴張りのノウハウ(硬すぎず柔らか過ぎずの最適解)を研究していますが、それにも限界があることをご理解いただければと思います。

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