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オールド活版印刷機でレタープレス、箔押し、エンボス、デボス、バーコ(盛上げ)、小口染めの印刷・加工をしている大阪の活版印刷所【なに活】です。
名刺、招待状、ステーショナリー、年賀状のカスタムプリンティング承ります。 ワークショップや、活版印刷機の時間貸しもしています。

大阪府公安委員会 第62113R030016号 株式会社大同印刷所

 なにわ活版印刷所 ホームページ
 https://www.nanikatsu.jp/

   
 活版印刷ワークショップ in 大阪
 レギュラーワークショップは当面お休みします。
 
   
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2015年7月22日水曜日

レタープレス・プリンターがつくるZINE「PIED TYPE」創刊します

レタープレスをテーマにしたZINE「Pied Type」を7/25に創刊します。
創刊号は、昨秋のアメリカへの修行の旅で訪れたサンフランシスコのレタープレス事情を特集します。5年連続で渡米するほどハマったアメリカのレタープレスの魅力を、レタープレス・プリンターの視点でご紹介します。














誌名のPIED TYPEは、ひっくり返してごちゃ混ぜになった活字の意。
レタープレス、タイポグラフィー、ブックアートにまつわるあれこれを書きたいという想いから誌名にしました。
Pied Type A4判28頁 7/25創刊 1,080円(税込)

7/25開催のオープンスタジオで発売開始します。

Wood Type Party! オープン・スタジオ2015
http://kappan.did.co.jp/2015/06/wood-type-party.html

Webでもご購入いただけます。

Prismショップ
http://letterpress.theshop.jp/items/1811346

2015年7月8日水曜日

レタープレスの結婚証明書 Marriage Certificate

1枚づつ手刷りで大切に仕上げた結婚証明書をご紹介します。
ご自身用に、プレゼント用にいかがでしょうか。

















円筒のサーティフィケート・ホルダー(別売)の中に巻いて保存していただけるよう、薄手のコットンペーパーのクレーンレトラ 32W(120g/m2) を選びました。


















こちらは暖かみを感じるナチュラルな オフホワイトの紙に合わせて、ゴールドとワインレッドの2色で刷りました。
アメリカのアンティークの飾り罫の版に合わせて、インチサイズ(8-1/2×11″)で仕上げています。
ミリ換算すると215×279mmになりますので、額装の際はご注意ください。






















こちらは凛とした雰囲気のスノーホワイトの紙に合わせて、シルバーとブルーの2色で刷りました。
印刷内容は上のものと同じですが、ずいぶん印象が異なりますね。
お好みでお選びいただければと思います。






















別売のサーティフィケート・ホルダーにぴったり収まります。

















文字とイラストがエングレービングされています。
用紙に巻き癖がつきますので、サインをされてから入れることをおすすめします。

















こちらが飾り罫に使用した版です。

















文字は金属活字、オーナメントは木活字を使用しました。

















Prismショップでお買い求めいただけます。
Marriage Certificate オフホワイト、スノーホワイト 3,240円
Marriage Certificate Holder 6,480円
(税込、送料・決済手数料別)

文面のアレンジやオリジナルデザインなどのカスタマイズをご希望の方はご相談ください。





2015年7月7日火曜日

LAのイベントで作品を販売しませんか

LAで開催されるレタープレスのお祭りPrinters Fairに
あなたのカッパン作品を出品します。



【Printers Fairとは】
LAのThe International Printing Museumで毎年秋に開催されるレタープレスのイベントです。
様々な活版印刷機と活字鋳造機によるデモンストレーションやフリーマーケットがあり、子どもからお年寄りまでたくさんの人たちで賑わいます。
なに活は現地のセールスパートナーの協力を得て出店しており、今年は10月3日(土)に開催されます。

LA Printers Fair 2014 参加レポート
http://kappan.did.co.jp/2014/10/2014_19.html

LA Printers Fair 2013 参加レポート
その① http://kappan.did.co.jp/2013/10/la-printers-fair-2013.html
その② http://kappan.did.co.jp/2013/10/la-printers-fair-2013_20.html

LA Printers Fair 2012 参加レポート
その① http://kappan.did.co.jp/2012/10/la-printers-fair.html
その② http://kappan.did.co.jp/2012/10/la-printers-fair_22.html
その③ http://kappan.did.co.jp/2012/12/la-printers-fair.html

















赤丸部分を1ブロックとし、1ブロック/12枚単位とします。
イニシャルカードなど、複数デザインも可です。


【参加資格】
・ご自身でデザインした作品であること
および
・なに活のワークショップ、時間貸しで刷った作品
・なに活が販売した機材で刷った作品
・なに活が印刷を請け負った作品
上記のいずれかの条件を満たすものが対象です。

【作品のテーマ】
下記うちのいずれか

①シーズナル・カード・・・Holiday  (クリスマス/ハッピーホリデーズ)、Love  (バレンタインデー)、Mom & Dad  (マザーズデー、ファザーズデー)など

②エブリー・カード・・・Birthday  (誕生日)、Thank You  (サンキュー)、Congratulation (結婚、出産、卒業、新築、引っ越し、記念日)、BABY (出産)、Hello, Get Well, Sorryなど

③アート・カード・・・蔵書票、イニシャルカードなど、上記に該当しないカード

④その他紙雑貨・・・一筆箋、ポチ袋、コースターなど

【販売価格】
カードは1枚5~10ドルを目安にしてください。売上は日本円に換算してお支払します。 
残ったカードは郵送にてご返却します。

【参加費】
 1ブロック(12枚まで)・・・3,240円
 3,240円×希望ブロック数が参加費となります。
 印刷費は別途です。

【参加の流れ】
仮エントリー→本エントリー(作品お預り=9月上旬、参加費ご入金)→輸出→イベント当日(10/3)→作品返却、売上精算

【仮エントリーの方法】
ご連絡先と希望ブロック数をお知らせください。
エントリーはこちらから

※仮エントリー受付後、本エントリー前にデザインを拝見させていただきます。
 当方がプロジェクトの趣旨に添わないと判断した場合、本エントリーをお受け
  できない場合があります。
※エントリーが予定数を超えた場合は、抽選となります。
※発送準備のため、9月上旬に作品をお預かりします。
 その際に参加費をお振込みいただきます。(振込手数料はご負担ください)



2015年7月3日金曜日

Dilemma 木活字のカスレ考

本来は品質不良の証しながら、逆に活版印刷ならではの味わいと感じる方も多いカスレ。
カスレにはいろんな原因が考えられます。
活字の摩損、胴張りの仕立て不良、印刷機の精度・消耗、インキローラー不良、インキ量、印圧、用紙の平滑性・・・
版と印刷機のコンディションを整え、版の内容を忠実に再現するのが活版印刷職人の腕の見せ所です。
しかし古い木活字は長年の使用により傷みや狂いが生じているものが多く、カスレが生じてしまうことが多いようです。
長年使い込まれてきた証しとして、また、木という素材感を感じさせる証しとして木活字のカスレを愛おしく思う反面、プリンターとしては綺麗に刷りたいという思いもあり複雑な心境です。



















木活字の表面はニスで仕上げられています。
アメリカを代表する木活字メーカーだったハミルトンではロック・メイプルを使用しており、新品の時は下のような色目です。
左上の8のように、使用すると少しずつインキが染みていきます。
















ニスにはインキを洗浄する溶剤に侵されにくいシェラックが使われていますが、長年の使用により下の木活字のように傷んで剥離していきます。
古いシェラックは普通の洗浄液で洗ってもほとんど取れず、まだらに残っている状態です。
表面を撫でるとザラザラした感じで、古い木活字の場合これがカスレの大きな原因となります。
















傷んだシェラックニスをアルコールで拭いて落とします。
まだらに見える染みは取れませんでしたが、表面は平滑になりました。
















シェラックニスを調合します。
シェラックにはいくつかグレードがあり、どれが良いか研究中です。
















アルコールに溶いて一晩置けば出来上がり。
長く保存できないので、使う分だけ調合します。
出来上がったシェラックニスを木活字に塗り重ねます。
















左がニスをやり替えたもの、右はオリジナルです。
表面をなでると、左はツルツル、右はガサガサです。
















インキを着けてみます。
右は予想通りひどい着肉ムラです。
















刷ってみます。
左右反転になっています。
リペア済みの右は、小さな傷があるものの綺麗にインキが着きました。
オリジナルの左はカスレが目立ちますね。
















どちらが良いかというと難しい問題です。
プリンターの立場としてはカスレの出る印刷は認めがたいところではありますが、アナログ感プンプン漂うカスレの魅力も認めざるを得ません。
全体的に傷みが酷かったこの書体、どちらも楽しみたく結局のところ半分ほどリペアして完了とすることにしました。


2015年7月1日水曜日

顔料箔と小口染め

ピンクの顔料箔と小口染めのビジネスカードをお納めさせていただきました。
デザイン・制作 THE STRIPPERS様 http://the.strippers.jp/
GAファイル<450>ブラック、顔料箔押し+空押し+小口染め





















裏面は空押しになっていて、お一人おひとりで異なるコピーが印象的です。
3年ほど継続してご注文をいただいているのですが、毎回コピーを楽しみにしています。


















箔と小口染めの色はばっちり合わせました。
表裏への滲み出しもなく仕上げています。


















箔押し、空押し、小口染めという仕様の豪華さや印象的なコピーだけではなく、この案件には特別な想いがあります。
お客さまから初めてご相談いただいたのは2012年の夏でした。
当初のお引き合いは箔押しではなく、印刷と小口染めでした。
当時は濃色の紙への小口染めの経験が少なかったこともあり、印刷色と小口染めの色合わせは難しいと一旦お断りしたのでした。
ほとんどの場合はここで案件は流れますが、この時は違いました。
何とか実現する方法がないだろうかと引き続き熱心にご相談をいただいたのです。
私の印刷実験のブログ記事をご覧いただいていたお客さまは、なに活なら何とかするのではと思われたそうです。
直接お目に掛かったことは一度もありませんが、メールの文面からは何としてもこの仕様を実現させたいという熱い想いが伝わってきました。
そんなお客さまに見込まれたとあって、私の心にも情熱の灯りが燈りました。
テストを繰り返す中で、印刷ではなく箔押しに変更したり、小口染めのインキは種類や配合のテストを繰り返して滲み出しを抑えたりと、一歩一歩課題を解決していきました。
ようやく冬に最終のテスト品をお納めし、発注のGoサインをいただいた時の嬉しさは昨日のことのように思い出されます。
クリエイティブな仕事というのは、制作に関わる者すべての情熱を引き出すことなんですよね。
活版をはじめて8年、お客さまに育てていただいて今日があります。
ありがとうございます。


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