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オールド活版印刷機でレタープレス、箔押し、エンボス、デボス、バーコ(盛上げ)、小口染めの印刷・加工をしている大阪の活版印刷所【なに活】です。
名刺、招待状、ステーショナリー、年賀状のカスタムプリンティング承ります。 ワークショップや、活版印刷機の時間貸しもしています。

大阪府公安委員会 第62113R030016号 株式会社大同印刷所

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2010年9月14日火曜日

いろんな活版印刷機

枚葉紙(平判)の活版印刷機(※1)には、印圧の加え方の違いから2種類の構造があります。
 ※1 活字を使える印刷機で、フレキソ印刷機、シールラベル印刷機、箔押し加工機等は除きます。

 1)印刷版と圧胴が共に平面のプラテンプレス(平圧式)
   全面同時に印圧が掛かります(判子を押す要領です)。
   主にA4サイズまで、最大でもA3サイズ以下の小型機種。
   なに活の印刷機は、全てこのタイプです。
   画像はハイデルの初期型プラテン。
   (http://www.heidelberg.com/のImage Libraryより引用)
          Illustration: Heidelberger Druckmaschinen AG.



 2)印刷版は平面で、圧胴が円筒のシリンダープレス(円圧式)
   円筒(シリンダー)と版が接するライン上にだけ印圧が掛かります。
   回転する円筒に用紙を通すことで、全面に印刷されます。
   主にA3サイズ以上の中大型の機種。
   画像はハイデルのシリンダープレス。
   (http://www.heidelberg.com/のImage Libraryより引用)
          Illustration: Heidelberger Druckmaschinen AG.




前述の通り、プラテンは平圧方式の総称ですが、一般的にプラテンと言えばハイデルベルグのティーゲル(Tiegel)印刷機を指すことが多いようです。
国内には手差しの印刷機しか無かった1927年(昭和2年)、自動で給紙するティーゲル(Tiegel)の輸入が始まったそうです。
手元の資料によると、打ち抜きや浮き出し機も含めて世界各国で18万台以上設置されていたそうです。(「印刷技術者への手引き」/印刷機械貿易株式会社編、発行年不明)
その革新性と圧倒的なシェアにより、自然と代名詞になったのでしょうね。

なお、巻き取り紙を印刷する活版輪転印刷機は、印刷版と圧胴が共に円筒です。
現在も一部の漫画誌や週刊誌の印刷に用いられているそうです。
印刷版が円筒であり、回転もしますから、通常の金属活字は使えません。
樹脂で出来た柔軟性のある版を使うそうですが、昔は円筒形の版胴に合わせた紙製の型に鉛を流して版を作っていたそうです。
このあたりの事情や、機械の解説は「印刷に恋して」が詳しいです。

印刷に恋して
著者/訳者:松田 哲夫
出版社:晶文社( 2002-01-10 )
定価:¥ 2,730
Amazon価格:¥ 2,730
単行本 ( 198 ページ )
ISBN-10 : 479496501X
ISBN-13 : 9784794965011

活版印刷、写植、バーコ、箔押し、コロタイプなどの工程をイラストでわかりやすく教えてくれます。
教科書的な堅苦しさは全くなく、まるで自分自身が工場見学に来ているようなドキドキワクワク感がたまりません。
印刷の世界は幅広くそして奥深いものだなあ、と改めて実感させられます。
買ったのは数年前ですが、何度読んでも飽きることがありません。
活版印刷に興味を持つきっかけとなった私のお気に入りです。

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